2025年の3月8日(土曜日)/9日(日曜日)に開催された第16回 神宮外苑24時間チャレンジ(2025 IAU世界選手権代表選考指定大会)に参加してきました。

はじめての24時間走、その超マニアックな世界を東京で体験してきました。
いわゆるウルトラマラソンの系列に入る24時間走は、日本での大きなものは日本ウルトラランナーズ協会JUAが開催しており、他にも探せば色々と出てきます。今回はそのJUAが開催している神宮外苑での大会に出てきました。
参加の目的
ギリシャで行われているスパルタスロン(約246kmを36時間以内に完走するレース)にエントリーする条件の1つに24時間走の結果があるからです。いつかこのスパルタスロンに出たい、という「ばっきーの夢」のために必要なレースなわけですね。


(いずれもランナーズウェルネスの大会要項より引用しております。)
優先エントリーでは24時間レースにおいて225km(男性)212.5km(女性)、一般エントリーでも24時間レースにおいて180km(男性)170km(女性)という条件があります。
他にも4月に行われているチャレンジ富士五湖ウルトラマラソン120kmで9時間(男性)、110kmで9時間(女性)というのもありますが、やっぱり面白そうなのは24時間走!ということでエントリーしてみました。

どんなレース?どこでやってるの?
名前の通り神宮外苑を24時間、ひたすら走り続けるという超わかりやすいレースですが世界選手権代表選考レースも兼ねているのでルールも超厳しいです。
いろいろあるので全ては記載しませんが、特徴的なものとしては
- 選手専属のサポーター(この大会ではハンドラーという名称)がつけられるが過去の実績がある一部の選手のみ
- ランナーはこのハンドラーとエイド以外からのいかなるサポートも受けることはできない
- もちろん応援者の並走も助力とみなされるため不可(大会と関係のない一般人はランニングコースとして平常通り使用可能)
- ランナーは通信機能を有するデバイスを所持できない、例えばスマートフォンやスマートウォッチなどは使用不可(GPSウォッチはもちろん使用可能)
- 音楽視聴は夜間を除き使用不可(スマホ・スマウォとワイヤレスイヤホンでの組み合わせは上記ルールにより不可なのでミュージックプレイヤーが必要)
ここまで書くと厳しい雰囲気の大会なのかなと思いますが、参加してみると参加人数も普通のレースよりは少ないですしエイドも賑やかなアットホームな大会です。安心してください。
時間はお昼の11時スタート、11時ゴールのもちろん24時間、同時開催で12時間走というのもやっていましたが参加人数はとても少なかったです。ちなみに今年の24時間走のエントリーは120人程度です。
東京以外に住んでいる方にとっては神宮外苑と言われても所在地はピンと来ないかもしれません。明治神宮とは少し離れた、プロ野球の東京ヤクルトスワローズの本拠地である神宮球場や、東京オリンピックでもお馴染み国立競技場が目の前の自然豊かな場所にあります。あと有名なのは青山一丁目のいちょう並木ですね。


↓これならMP3再生のメディアプレイヤー機能も付いているのでスマホなしでもOK

ぐるぐるして楽しい?
24時間走という性質上、周回レースというのはとっても理解できます。しかし1周約1.3kmのこのコースはやっぱり精神的にキツイですし、最初は楽しい東京の景色も2周目ですでに飽きています。あとこれを23時間50分か、と思うとスタート早々にうんざりしてしまいます。だけど聞いてびっくり見てびっくり、この1.3kmの自然や都会を感じられるこのコースは超贅沢で、他の大会では陸上競技場の1周400mトラックを使用した24時間走が多いのです。実際JUAの別の2大会(千歳や島根の益田)では24時間ウルトラトラックレースと名前を変えて開催されているのです。神宮で文句を垂れてたら、なに文句言ってるんだこの幸せ者、と怒られるレベルですね。ま、世の中にはもっと変態な、木をぐるぐるするレースとかありますのでなんでもありです。
とりあえずどんなコースであれ、100kmや100マイルなどのウルトラレースでも感じることのできない、自分の限界まで走り続けるロマン溢れるこのレースは24時間走初心者ばっきーにとって超憧れのレースですので楽しまないといけないわけです。(ちなみに24時間走だけではなく48時間走というのもあるので24時間で自分の限界を感じることができない人はそっちにも出るんですかね?)

レースの準備
前日の準備など
東京には3月7日(金曜日)に入って友人宅にお世話になることにしました。ちなみに晩御飯は秋葉原のとんかつ、丸五という店。人生でTOP3に入るとんかつです。
話がそれましたが
2025年3月8日(土曜日)の天気は最高気温10度くらい、最低気温1度くらいで午後から雨☔️もしかすると雪❄️とのこと。春どこいった?ということで急遽石井スポーツで防寒対策装備を強化します。手袋と防寒用の帽子、風が強い時用にバラクラバを追加しました。あとはコンビニで買い忘れたネックウォーマーと分厚い手袋を追加し持参した装備と合わせて手袋つ、帽子3つ(バラクラバ含む)にアップグレードしました。
装備一覧
- スタートウェア(2XUロングタイツ、ロングTシャツ、アームカバー、パーテックスジャケット)
- レインウェア(ShakeDryゴアテックスレインジャケット、モンベルバーサライトパンツ)
- 予備ウェア(半袖シャツ①、ロングパンツ①、2XUハーフタイツ①、ポーラテック長袖ウェア①)
- その他(靴下①、手袋③、帽子③、ネックウォーマー①)
- シューズ(Nikeズームフライ6②)→1つは予備として履いてきた
結果、これだけでは全然足りない!となって大後悔です。理由は以下で後ほど説明します。
食料他
- エナジードリンク3本
- ウィダーインゼリー2本
- お菓子(グミ、カントリーマアム、チョコ、柿の種)
- お薬(胃薬、ロキソニン錠)
周りを見ていたらこれだけじゃ足りなさそう、と不安になって追加で買ってきてもらったもの↓
- おにぎり③
- パン③
スタート時に履いていたロングタイツは2XUの以前紹介した物です↓

当日


受付から荷物のセッティングまで
24時間走なので普段のレースで行っているカーボローディングは行わず、いつもよりちょっと多めに食べるぐらいでいきました。それでも前日にとんかつやパン、ドーナツなどレース前ランナーあるあるの特権を行使し、当日もパンや信濃町駅のそば、ミスタードーナツなど好き放題やっておりました。
レースが11時スタートのため(集合は10時ごろ)、レース前にゆっくり過ごせるっていいなと思いながらJRで信濃町に9時すぎに到着、9時30分に会場入りして受付すればいいやと考えていました。実際にその時間に駅から歩いていくと全然人がいません。まあ小規模だしな、と思いながら向かうとすでに選手用テントがパンパンに埋め尽くされています。やっぱりマニアックなレースに出る人たちはガチ勢が多いなと思いながら記念参加レベルのばっきーは最初から圧倒されて10秒くらいスペースを探すために呆然と立ち尽くす羽目になりました。しかもこのあと雨が降るからどうにかしてテントの下に荷物を収納しないといけないのに、と用意周到にレジャーシートを敷いているベテラン勢を眺めるだけしかできません。なんとか潜り込んだスペースは雨が降ってからはしっかりと濡れてしまうスペースでした。

開会式からスタートまで
開会式は10時15分からとのことで楽しみにしていたら、マイクを持った男性が挨拶を行い、その日参加されていたランナーが偶然誕生日だったということを紹介するという超ゆるゆる開会式ですぐに終了しました。スタートまで30分以上あるのでまた自由時間、ということでスワローズファンであるばっきーはもちろん行きました。つばくろーショップへ。

エントリーした時から10時30分開店のつばくろーショップに行きたいと思っていたので、超ご満悦です。つばくろーボールペンとウェットティッシュの蓋を手に取り満面の笑みで自撮りをきめております。なにをお伝えしたいかというと神宮外苑24時間走に出た裏の理由はスワローズファンであることと、アットホームな大会ゆえ準備や整列に時間を要さないので、リラックスしてスタートまでを過ごすことができるということです。24時間走にアップも必要ないですし。
このあとはトイレに行って、3分で着替えを済ませ10時55分に整列をしました。ちなみにスタート前にエイドにコップを預けることを忘れていました。この大会ではマイカップをエイドに置いておき、それで飲み物を受け取るシステムです。
ちょっとエイドの紹介をしておきましょう。
エイドではドリンクがスポドリやコーラ、豆乳、ジュースなどのコールドドリンクやホットの紅茶、コーヒーなど充実したラインナップです。食べ物もブラッドグレープフルーツやバナナ、キウイ、トマトなどの青果類に加え、お米物のおにぎりやいなり寿司、パンもサンドイッチや菓子パンなど充実しています。またミニカップ麺などに加えて時間帯で変わるカレーやシチュー、スープといった手の込んだメニューが提供されており多少の時間ロスを許せばほぼ全てのニーズを満たすことができます。今回持参した食品はほぼ不要でエイドでほとんどを賄うことができました。
スタート〜その後
スタート時は8度くらい?


今回の目標は上述の理由から225kmで、休憩時間などを合わせて考えるとおおよそ6分/kmのペース。だいたいみんなこんなもんだろうと思って最後尾からスタートするとどんどんとみんなに離されていき、挙句にはものの数周でトップに抜かされ始める始末。まあ日本代表級が出ているんだからと思っていると普通にみんな速い。面白すぎる。どういう作戦なんだろうと訳がわからなくなる。


とは言え周回コースなので1時間も走っていればもう順位とか目に見えて分かるものではないしトップレベルの選手はどんどん抜かしていくし、そんなことはどうでも良くなる。そう、これは自分との戦いで周りはみんな24時間をともにする仲間なんだってことが分かってくるです。
予報通り夕方から雨に変わる
おおよそ40kmくらいまではほぼ無補給でいって、そこから4,5,6周あたりに一回ずつエイドに立ち寄る作戦にした。体調はそこまで悪くないけどまあジョギングペースで調子の良し悪しなんて関係ない。面白いのはやっぱりみんなのペース。競歩している人もいれば普通に歩き始めている人も、もちろんトップレベルは5分/kmくらいのペースで飛ばしまくっている。実にうらやましいが、自分にそんな実力もないので終始人間観察に尽きる。それくらいしかすることない。
あとは道の黄色ブロックの内と外どちらを走るか問題を考えながら走っていた。速い人にインコースを譲るか、あまり左右にフラフラ動かないようにして抜いてもらいやすいようにするかどっちがいいかを考えていたが結局どっちがいいのか分からないまま終わってしまった。トップは200周弱する訳だからずっとインコースを走るかアウトコースを走らされるかでだいぶ走行距離が変わりそうだけど、どうなんだろうか?
などと考えながら走っているといつの間にか(実際、だいぶ時間感覚は長いが)、夕方になり雨が降り始めた。ここで1つ目にあげる失敗をしてしまう。ポツポツと降り始めてから、まだ弱いからいいだろうしあと1周後にレインウェア着ようと考えてしまった。その1周の間に本格的な雨に変わりウェアをしっかりと濡らしてしまったのだ。
上に着ているジャケットは撥水はするが防水ではないのでもちろん冷たくなってしまっている。これで1つウェアを減らしてしまった。そう、2つめにあげる失敗は着替えのウェアが少ないことだったのだ。もちろんスタートして雨が降って寒くなるまで気づかなかったのだが、圧倒的に予備が少なかった。

もちろん予報通りの雨である。レインウェアさえ着ていればまだ寒くもないし、ロードなのでそこまで走れないこともない。しかし水たまりが気になってくる。足裏の水ぶくれが気になってくる。少しケチった手袋が完全防水じゃなくてぐちょぐちょになってくる。寒さばかり気にして防水性をおろそかにしてしまっている。
などとどんどんネガティブになってくる。次第にランナーの数も減っているように見える。暗くなってからほぼ半分程度になっているように感じた。ただ本当の戦いはもちろん雨だけではなかった。
ジョギングペースが本気ペースに変わる時

自分で言うのも変ですが、優秀なことにずっとイーブンペースで走ることができていました。そう、だいたい6分/kmペースです。100km過ぎても、110km過ぎてもイーブンです。ただし足は確実に疲れています。雨とは関係なく、ただのトレーニング不足です。前週にあった東京マラソンに出ていたわけではありませんが、2/16にあった京都マラソンで足の不調を感じてから、いやそんなことは関係なくこの1年以上ずっと足首をやられっぱなしで(自分の中では)全く満足のいくトレーニングがつめていなかった。そんなことは他人にとってただの言い訳ですが、自分では24時間走に出ること自体おこがましいトレーニング量だと思っていました。(この一年の練習量はだいたい月0~300kmぐらい)
そんな足がどんどんと悲鳴を上げています。100kmまでは何も感じなかったちょっとした段差やほんのちょっとした勾配を感じるようになっていきます。そう、このコースはスタート直後の元気な人は気付きませんが本部エイド前からやや下りになっており、反対側にやや上りの勾配があるのです。またエイド本部前のちょうど反対側に車が出入りするところがあり一部歩道が途切れる部分があります。そこが(正確な表現か不明ですが)段差になっており、疲れているととんでもなく嫌な箇所になってきます。
そんな道のちょっとした機微も嫌だなあと思うようになると足が疲れている証拠です。エイドにちょっと寄るとか、ついでにトイレに寄るとかするともう足がすぐに固まるようになっています。しかも順調に下がり続ける気温のせいで、止まった途端に濡れた体の冷却が始まっていきます。ちょっとした地獄の世界がこんばんは、してきている状態です。
それでもまだ10時間、11時間ですし体や頭はまだ元気です。イーブンペースで走り続けているからフォームが固まって筋肉が使えなくなってきているんだな、なんて愚考を思いつきます。1時間くらいちょっとだけペースを上げてみるか、なんて愚行をしてしまいます。ちょうどいいペースで走るランナーがいたので後ろについていってみました。だいたい5:30~5:45/kmくらいのペースで1時間ほど走って得られたものはズバリ疲労です。あえてこれを失敗というなら3つ目ですね。やっぱりイーブンペースはイーブンでいくからイーブンなのであって、ちょっとした思いつきでペースを上げ下げするようなら、ちょっと欲を出すものならイーブンペースでは途端になくなります。
そうこうしているとだんだんとジョギングペースだった6分/kmペースが、6分/kmペースを出すのにレースペースぐらいの出力を出すくらいのペースに変わってきます。意味伝わりますか?普段のジョギングペースが本気を出さないと出せないレースモードペースに変わってくる、ということです。ロングレースあるあるですね。
疲れ切った足と極寒の世界

出力を上げざるしかないとはいえジョギンペースなので胃や頭は元気です。食べられないこともないですし、8時間ごとに投入すると決めていたエナジードリンクのカフェインのおかげで眠気も感じていません。時刻はいつの間にか日付を超えて走行距離は130kmを超えていました。
そして130kmを超えたあたりから6分/kmを切るのが難しくなってきました。これはやばいなと思い、足の動きを大げさに動かして筋肉をほぐそうとしますが、全然軽くなりません。というかもう痛いです。ここから15kmくらい我慢の時間が続きました。
原因を考えてみると単純にトレーニング不足による疲れと、どうやら本格的にカロリーが足りなくなってきていると考えつきました。4〜6周くらいに一回エイドによってエネルギーを摂取していますが、それでも130km走っていればすでに消費カロリーは8000kcalくらいは消費している計算になるので、どうやったってカバーできているわけがないと思い至ります。ここからエイドワークに勤しみますが、その分止まる時間や動作の再開にかかる余分な筋肉動作が積み重なっていきます。またどうしても目標や予定に対するエイドワークの時間がギリギリなので焦りも出てきます。これが4つ目の失敗ですね。
どうやったってエネルギー摂取には時間がかかるのに、焦ってしまいエイドワークをおろそかにしてしまうということ。ハンドラーがいたり、実力があったりすれば別ですが、初めての24時間走で完璧なエイドワークなんかできるはずがありません。エネルギーがないと走れるわけがないのに、焦ってしまったことが今回の自滅ポイントにもなっています。
天気としては2時くらいから雪も少なくなり、ようやく何も気にせず走ることができるようになりました。と言いたいところが、今度は風を感じるようになってきました。コース上の全てではないですが一部区間に風を感じるようになるのです。追い風ならどれだけ良かったか。ちゃんと横風で冷たい風です。
エイドワークで止まる時間が増え、あまり体温が上がらないまま、疲れた足でゆっくりとしたペースで風に吹きさらされると何が起きるか。そう低体温です。疲れた体にじわじわとダメージを与えていきます。
完全なるノックアウト
体が冷えると判断力も鈍ります。これはもう間違い無いです。そうならないために雪が止んだ時点で着替えをしておけばよかったのですが、頭の中で数えても増えない予備の着替えを、まだもしかしたら降るかもしれない雪や雨に備えてずるずると先延ばしにしていました。5時くらいの明るくなる兆しが見えたら着替えよう、そんなバカなことを考えていました。
でももう、もはや寒すぎて限界です。深夜3時になり疲れと寒さと足の痛さで限界になり着替えようとようやく決心しました。周回を終え、荷物テントに向かいます。頭は元気ですが体はもうボロボロ。最初に着ていた冷たいパーテックスジャケットを手に取り絶望します。
「また濡れてるアウター着ないといけないのか。着替えるのめんどくさいな。」
でも着替えないわけにもいけません。更衣テントを覗くと一つしかないストーブにたくさんの疲れた人たちが群がっています。この寒い中みんな暖をとるのにストーブという希望の光にすがっています。羨ましいなあと思いつつも、着替えるスペースは暖房にありつける距離にはないのでちょっと考え直します。また来るか。
みなさん知ってますか。エイドテント横にある魔法のグレーチングを。実は噂によると地下鉄の排気口らしく暖かい空気が吹き出しているようなんです。有名な暖を取れるポイントらしいのですが、そこで小休憩を取ることにしました。もう地下鉄が走っている時間ではないのですが、まだほんのり暖かく、更衣テントより断然マシです。そこで座り込むことにしました。これが最後の失敗です。

気づけばなぜか明るくなっています。暖かさに負けて気を失い、寝ていたのでしょうか。時刻は5時を過ぎたくらいの気がします。そして体は冷え切っています。もう足は動く気がしません。なんとか立ち上がり更衣テントを覗いてみるとストーブ横のスペースが空いています。レース中なことを忘れてほかほかとくつろいでしまいました。もう完全にやる気は出ません。というかストーブから一瞬でも離れると猛烈な寒気に襲われ体の震えが止まりません。完全なるノックアウトです。
サンデーモーニングTOKYO

もうやーめた、ということでひたすらストーブで暖まり、なんなら普通に寝ていました。というかまたもや気絶ですね。起きるとやっと少しは動けるようになります。が、足はもう閉店休業です。筋肉痛と水ぶくれで痛む足はまだ5時間も残っているにもかかわらずホテルに向かっています。
こういうロングレースでは一回寝て起きるとまた走れることが多いですが、今回は無理でした。トレーニング不足とか失敗とかさまざまな実力不足が露呈した結果です。ホテルに帰って入るお風呂は気持ちよかったですが、ホテルにいた大好きなつばくろーを見てもあまり心が躍りませんでした。
日曜日の東京は快晴で気温の割には肌寒かったものの、それはきっとエネルギー不足が続いていたからかもしれません。ロキソニンを服用しながらなんとか帰路につきます。この天気が一日早ければ、というのは今回の参加者全員が恨み節として一回は吐いたであろうと思われます。
失敗を活かすことができなければただの失敗
今回の経験で得たこと学びは、以下の5つです。
- 天候に合わせて準備をする
- 着替えをしっかりと多めに準備しておく
- イーブンペースはイーブンで、イーブンではなくなる時は遅くなることを許容する
- エイドワークをケチらずエネルギー補給優先にする
- 24時間走で立ち止まって休憩したら終わり
もちろん天気予報はしっかりとチェックしていました。しかし最近100マイルレースとかのロングレースに出ることがなく、寒い中で走ることが減っていたので、その感覚が完全に麻痺していました。手が濡れたらどうなるか、足が濡れたらどうなるか、装備をケチるとどうなるか。身をもって教訓を叩き込まれました。全身に擦りこまれました。
ちょっとした遠征になるとどうしても荷物を減らしたくなるタイプなので、今回も最小限でパッキングを組むことに気を取られていました。着替えがないことは死活問題です。この周回レースでそのメリットを活かすことができずがっかりです。次は気をつけます。
足の動きが悪くなってきたらまずはストレッチですね。間違っても動的ストレッチのようにペースを上げて大きなフォームで足をほぐそうとするとダメージを喰らいます。1時間もすれば尚更です。気をつけます。
ハンドラー欲しいな、と思う前に完走しなければ話になりません。まずは謙虚にエイドを利用させていただき、しっかりと食べられるものを食べ、時間を気にせず高カロリーなカレーなどを食べられるだけ食べようと心に刻みました。
たった24時間、されど24時間。人間の頭ってアホなものなのでおそらく36時間走と言われれば24時間くらいまではきっと平気なはずです。そのアホになれるかが次回にかかっています。
そう、来年もこの神宮24時間走にしっかりと出場しようと思います。なぜならまだ目標が達成できていないから。目標は達成できなければずっと目標のままで、次に進めないですからね。なんなら悔し過ぎて9月の千歳24時間にも参加しようと企てています。

長々とした反省文を読んでいただきありがとうございました。ぜひ興味を持った方は来年の神宮外苑でお会いしましょう!来年は晴天になりますように!

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