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【2倍は正直やばかった】ウルトラマラソンで体験したカフェイン過剰摂取の功罪

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ばっきー
ばっきー

昨年12月に参加した沖縄ウルトラでカフェインの過剰摂取をやっちゃったんですよ。ちょっと急いでるし、まあいいかと思ってカフェインで過剰ブーストかけてみたら、終わった後に地獄を見たので反省文を書きます!

【レースレポート】沖縄100Kウルトラマラソンに参加してきたよ
2025/12/21に開催された沖縄100Kウルトラマラソンに参加してきました。この大会のテーマは「誰かに語りたくなる100km」。果たしてどんな大会なのか今回で4回目となるばっきーがその魅力を解説していきます。

↑カフェインを過剰摂取してしまった沖縄ウルトラ100のレースレポートはこちら(カフェインを過剰摂取した事実は隠蔽して記載しています)

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①沖縄100ウルトラでカフェインを過剰摂取してしまった経緯

そもそもの始まりは沖縄100ウルトラマラソンの記事にも書いてある通り、10時間以内にゴールするという絶対的な目標があったのです。それは帰りの飛行機に乗るため、空港へ向かうバスが会場から15時に出発するので何があってでも10時間以内で帰ってこないといけない!というわけでした。

ちゃんと練習を積めていたら、ちゃんとコンディションを整えている状態ならば、例年は特に問題にはならなかったのですが、今回は練習不足すぎて全く走り切れる自信がありませんでした。

というわけで今回の秘策はズバリ「カフェインでブーストをかける」でいく!と考えていました。
とはいえ実際に考えていたのは、残り20ー30kmのしんどさが増す地点でカフェイン200mgを摂取する、といういつも通りの作戦だったのですが。

しかし今回は練習不足も練習不足、月間走行距離100kmほどでこの沖縄100を迎えてしまったので、思っていた以上にしんどかったのです。10時間でゴールできそうにないとわかれば50kmでリタイアしてもよいのですが、昨年もその手を使ってしまったので流石に2年連続リタイアはちょっと辛すぎる。というわけであれよあれよと早々にカフェインに頼る作戦が始まってしまいました。40km地点から。😭

というのと、そもそも持っていたジェルの半分にカフェインが含有されていたのも原因の一つでした。辛くなったらカフェイン入りの方を摂取しようと思っていたのですが、それが依存を引き起こす要因でもあったわけですね。

持っていたジェルはこちら↓

【今日何食べて走ろ】【これはゼリー界の王者になれるか】エネルギーDEEP by inゼリー(森永製菓)
森永製菓の大人気inゼリーシリーズからマラソンやトレイルランなどにおすすめのエネルギーゼリーのENERGY DEEPが発売されているよ!実際に試食して味や食感、また成分の特徴からコスパをばっきーなりにまとめたのでぜひ読んでみてね!

沖縄100で摂取したカフェイン総量は?

カフェイン摂取量についてレース中から計算していたわけではありませんでした。レース後に超絶体調不良(後述)を起こすまではカフェインの摂取量に気にせず、やっぱり効くなあ、でもやっぱりすぐ効果切れるなあと思いつつ摂取していたぐらいです。その内訳は↓

摂取タイミング摂取物カフェイン含有量(おおよそ)
レーススタート前セブンイレブンのコーヒー(L)140mg
レース中(40km~90km)inゼリーENERGY Deep⑤60mg×5=300mg
レース中(65kmくらい)モンスター355ml缶
(辛すぎて自販機で購入)
140mg
レース中(80kmくらい)メダリストカフェイン200冴200mg

なんとカフェインを780mgほど摂取していたことになります。これがいかに「やばい」かはカフェインの体重あたりの摂取量を見れば分かるのですが、ウルトラマラソンくらい長い時間だったら普通にカフェインも代謝してくれるんじゃないの?とも思い、気にもしてなかったのです。そう、体調不良に陥ってから、原因を考えると「やべえ、これカフェインの過剰摂取のせいじゃない?」と思い至ったわけです。

レース後の超絶★絶不調

もちろんレース中、直後はやっぱりテンションも上がって、急いでバスにも乗れて(拍手)、体調は普通でした。異変を感じたのはバス乗車中のことです。だんだんと、ちょっと脈が落ち着かないなと自覚します。やっぱりなんかしんどいかも?という体調不良を感じ、原因を考えていきます。一つは低血糖、もう一つはカフェインの過剰摂取が思い当たりますが、食料も水も持っていなかったのでできることがありません。そしてバスを降りて空港行きの電車に乗ってからのことでした。突然の腹痛に襲われます。冷や汗が出るような腹痛で、途中下車してトイレに駆け込みますが、何も出ません。

そうなってこれは確実にカフェインだなと考え、血中濃度を薄めようと水を飲むことを始めました。なんとか休みながら空港に向かう羽目になり、空港でもソファを2つ分使わせてもらい「ぐったり」しておりました。飛行機の遅延もあり、1.5時間ほど寝られたところでようやく体調は復調し、沖縄そばを食べられるまでに回復しました。

こんなこともあり、カフェインやべえやつだと今更ながら認識しこの反省文を書いているのですが、ここまでは私の反省具合が伝わったでしょうか?

では以下にカフェインの効果と、どう活用していけば良いか、反省を踏まえながら解説していきます!

②カフェインの効果を科学的に整理する

みなさん知っての通り、カフェインは持久系スポーツにおいて最も研究されてきたサプリメントの一つです。ランニングやサイクリングなどのレースで使用している方も多いですし、数十年にわたり多くの研究が積み重ねられてきました。

その結論は比較的明確で、「適切な量のカフェインは持久パフォーマンスを平均2〜4%向上させる」というものです。ウルトラマラソンのような競技では、この数%が10分以上の差になることも珍しくなく、もはや合法ブースターと言っても過言ではありません(?)。

かつては「脂肪燃焼を促進し、グリコーゲンを節約するから効く」と考えられていたそうですが、現在ではその理解は修正され、中枢神経系への作用であると説明されています。ちょっと本格的な説明ですが、

カフェインは脳内のアデノシン受容体を遮断し、疲労感や眠気といったブレーキ信号を弱めます。その結果、同じペースで走っていても「まだ余裕がある」「動ける」というこれまでの疲労感が無くなる感覚が生まれます。もちろんこれは筋肉のエネルギーが増えたわけではなく、疲労の感じ方が変わっただけなのでただ脳を騙しているという状況です。

そしてこのカフェインは意外と血中濃度の上昇が遅く、半減期も長いのが特徴なんです。


カフェインは本当に「すぐ切れる」のか?

「カフェインの効果は1~2時間くらいで切れる」と感じた経験を持っているランナーはどれくらいいるでしょうか?ばっきーは同じようにカフェインって効くけど、すぐ効果が切れるものと思っていました。しかし、薬理学的に見ると、これは全く正確ではないことがわかります。

経口摂取されたカフェインは、**30〜60分で血中濃度が最大(tMax)**に達します。確かにこのくらいのタイミングで「効いてきた」と感じやすいですよね。しかし、その後すぐに効果が消えるわけではありません。

成人におけるカフェインの半減期(t1/2)は約3〜7時間とされています。半減期とは、体内量が半分になるまでにかかる時間であり、これによると3時間経っても血中濃度はまだ半分以上あるという状態です。

つまり、「カフェインの効果が切れた」と感じる時点でも、体内には十分な量のカフェインが残っており、作用も続いています。このようにウルトラマラソンのような長時間運動では、主観的な感覚と実際の血中濃度がズレやすいと言えます。


パラキサンチンという、もう一人の主役

カフェインの話をするとき、見落とされがちなのがパラキサンチンの存在です。

カフェインは肝臓で代謝され、その約80%がパラキサンチンへと変換されます。この代謝を担う酵素(CYP1A2)には個人差があり、カフェインの効き方にばらつきが出る理由の一つでもあるわけですね。

重要なのは、このカフェインの代謝産物であるパラキサンチンが不活性な老廃物ではないという点です。パラキサンチンもまたカフェインと同じようにアデノシン受容体を遮断し、覚醒作用や交感神経刺激作用を持ちます。

時間の流れで見ると、摂取直後はカフェインが主役ですが、数時間後にはパラキサンチンの影響が前面に出てくるようになります。カフェインを多量摂取して、ウルトラマラソンの後半や、ゴール後に体調が崩れるケースは、この時間軸ときれいに一致するというわけですね。

つまり「カフェインの効果が切れた」と感じているとき、実際には形を変えた刺激が体内で続いている可能性が高いというわけです。


「効きが切れた感覚」の正体は糖不足

では、なぜあれほどはっきりと「カフェインの効果が切れた」と感じるのでしょうか。

その答えは、カフェインではなくエネルギー供給にあると言えます。

カフェインは覚醒をもたらしますが、エネルギーそのものを生み出すわけではないですよね。エネルギーであるATPを作るために必要なのは、糖や脂肪といった燃料です。つまり、カフェインは「アクセル」であって、「ガソリン」ではない。ここを理解しないとばっきーのような失敗を犯すわけですね。

ウルトラマラソンの後半では、筋グリコーゲンよりも先に肝グリコーゲンが枯渇しやすいです。肝グリコーゲンは血糖を安定させる役割を担っており、これが減ると脳へのエネルギー供給が不安定になります。

脳はブドウ糖への依存度が高いため、血糖が下がると集中力や意欲が急激に落ちます。ここにカフェインが加わると、覚醒した脳がエネルギー不足をより強く自覚するという皮肉な状態が生まれることになるのです。

これが、「カフェインをとった後はあんなに元気になったのに、すぐにダメになった」という体感の正体というわけです。


脂肪燃焼はウルトラマラソンで本当に必要か

カフェインやパラキサンチンには、脂肪分解を促進する作用もあります。交感神経刺激を通じてアドレナリン系ホルモンが増え、脂肪酸が動員されやすくなるメカニズムです。一見すると、これはウルトラマラソン向きの作用に思えますが、ここには大きな落とし穴があります。

ウルトラマラソンを走られるランナーは、すでにトレーニングによって高い脂肪燃焼能力を身につけているので、低〜中強度で走る限り、脂肪は自然に主要燃料となっています。

脂肪は重要な燃料ですが、ATPを生み出す速度は遅く、ペース変化や終盤の粘りを支えるには向いていません。後半で本当に重要なのは、脂肪をさらに燃やすことではなく、なるべく血糖を安定させ、中枢の働きを保つことにあります。

糖分を摂取せず、カフェインで脂肪燃焼だけを狙って交感神経刺激を付随的に強めすぎると、心拍や緊張だけが上がり、回復や安定性を損なうリスクが高まります。ここでもカフェインによるデメリットの方が強くなってしまうというわけですね。


摂取戦略の再設計:糖が主役、カフェインは脇役

以上を踏まえると、ウルトラマラソンにおけるカフェインの位置づけは明確になりましたね!。

主役はあくまで糖の安定供給であり、カフェインはその上に乗せる補助輪に過ぎないということ。
すでに耳にタコだとは思いますが、糖をこまめに分割して摂取していく必要があります。

カフェインは総量を体重1kgあたり3〜6mgに抑え、後半では1〜2mg/kg程度を間隔を空けて使う。「切れたから足す」のではなく、「糖が入っている状態で最小限を使う」という考え方が重要です。

この摂取計画ができて初めて、カフェインの覚醒効果は安定して意味を持つというわけです。
分かったか?自分!と自戒を込めております。

③まとめ:カフェインをなめてはいけない

今回のウルトラマラソンで起きた体調不良は、単純に「カフェインを摂りすぎた」という一言では片付けられません。
実際には、カフェインの作用を正しく理解しないまま使ってしまったこと、そして糖の補給計画の設計が後追いになっていたことが重なった結果だったと考えています。

カフェインは、持久系競技において確かに有効なツールです。
先行研究が示すように、適切な量であれば疲労感を軽減し、集中力を保ち、パフォーマンスを引き出してくれます。しかし、カフェインはエネルギーを生み出す物質ではなく、あくまで疲労の感じ方を変える刺激物質にすぎません。

さらに重要なのは、カフェインが体内でパラキサンチンへと代謝され、作用が時間差で長く続くという事実です。「1時間で切れた」と感じたあの瞬間も、実際には刺激は残っており、足りていなかったのは糖、つまり脳と身体を動かすための燃料でした。

ウルトラマラソンのランナーは、脂肪燃焼能力はすでに十分に備わっているので、後半に本当に求められるのは、脂肪をさらに燃やすことではなく、血糖を安定させ、中枢を壊さずに走り続けることです。その前提が崩れた状態でカフェインだけを追加すれば、覚醒だけが先行し、レース後に強い反動が出るのは、むしろ自然な流れだと言えます。

今回の経験から得た最大の学びは、
「カフェインが効くかどうか」ではなく、「カフェインが意味を持つ状態を作れているか」
という視点の重要性です。

カフェインに頼りすぎた今回の失敗を受け止め、次回はちゃんと練習してカフェインの摂取量もコントロールできるようにしていきます!

ばっきー
ばっきー

ちゃんと練習しても結局カフェインは使うんだ、というツッコミは受け付けません😎


参考文献
  1. Spriet LL.
    Exercise and sport performance with low doses of caffeine.
    Sports Medicine, 2014.
  2. Grgic J, et al.
    Caffeine ingestion enhances endurance performance: an updated meta-analysis.
    British Journal of Sports Medicine, 2019.
  3. Burke LM, et al.
    Caffeine and sports performance.
    Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism, 2008.
  4. Graham TE.
    Caffeine and exercise: metabolism, endurance and performance.
    Sports Medicine, 2001.
  5. Fredholm BB, et al.
    Actions of caffeine in the brain with special reference to factors that contribute to its widespread use.
    Pharmacological Reviews, 1999.
  6. International Olympic Committee.
    IOC consensus statement: dietary supplements and the high-performance athlete.
    British Journal of Sports Medicine, 2018 / 2023 update.

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